リスク 唾液検査

一人ひとりに合った予防治療を行うことが大切です

口腔環境は人によってさまざまです。
むし歯や歯周病になるリスクが高い方もいれば低い方もいます。
また、これらになる原因においても一人ひとり違います。

患者様一人ひとりの口腔環境を科学的に調べ、ベストな予防治療を行うことが正しい「予防」といえます。

むし歯や歯周病のリスク判定

歯は治療をするほど再治療が必要となる上に、悪化するほど改善が難しくなります。
むし歯も歯周病も進行してからでは遅いので、かかりつけの歯科医院で定期的に歯科検診を受け、良好な口腔状態を維持することが大切です。

当クリニックでは検査したデータに基づき、むし歯や歯周病のリスク判定を行います。
リスク判定の結果は、わかりやすく、一人ひとりにむし歯のリスクと予防効果についてご説明します。

むし歯や歯周病のリスク判定

  • 過去のう蝕(むし歯)の経験
  • 全身の状態
  • 飲食内容
  • 飲食回数
  • 歯垢の量、磨き残しの量
  • ミュータンス菌
  • ラクトバチルス菌の数
  • フッ素(フッ化物)の使用状態

リスク判定の結果によって、どの程度むし歯や歯周病になりやすいかを数値で示すことができます。

むし歯のリスクを知る「唾液検査」

1.唾液の量を測る

唾液には溶けた歯を治す力があります。
歯は食事の度に溶ける脱灰(だっかい)と元に戻す再石灰化が行われています。
再石灰化は唾液中のカルシウムやリン酸によって起こるため、唾液の量が少ない方はむし歯ができやすいことがわかります。

2.唾液の力をみる

唾液による再石灰化のスピードは唾液の力によって変わります。
再石灰化を起こす力が強ければ脱灰によって溶けた歯を素早く再石灰化させることができ、力が弱いといつまでも再石灰化できずに、むし歯ができやすくなります。

3.ミュータンス菌の数を調べる

ミュータンス菌が多い方はむし歯になりやすい人です。
ミュータンス菌はむし歯病原菌代表する菌で、糖を餌にして歯を溶かす酸を出します。
口腔内には多くの細菌がいてミュータンス菌の比率や数が多い方は、口腔内が酸性になりやすく、むし歯ができやすい人です。

4.乳酸菌の数を調べる

乳酸菌はヨーグルトなどに含まれる菌と同じ仲間で、詰め物や被せ物が多い方にいるむし歯病原菌です。
金属やプラスチックなど劣化しやすい材料のすき間に住んでいて、ミュータンス菌と同じように酸を出します。

5.食事の頻度を確認する

むし歯は脱灰と再石灰化のバランスが崩れることによってできます。
食事や間食の頻度が多い、糖分の入った飲み物をだらだらと飲み続けるなど、歯が脱灰する時間が長い方は再石灰化する時間が短くなり、歯に穴が開いてきます。

6.歯垢の量を調べる

歯垢は細菌の塊です。
口腔内にいる細菌が多いほど酸性度が高くなり、歯が溶けます。
食後、増えた細菌が酸を出す前に歯垢を除去し、歯の脱灰を防ぎます。

歯周病のリスクを知る歯周病検査

1.歯周病の進行を確認するための歯周ポケットの検査

歯周ポケット検査は歯周ポケットの深さ、歯ぐきからの出血、歯の揺れの有無を調べていきます。

歯周ポケット検査歯と歯ぐきの境目の深さを測っていきます。
4mm以上のポケットになるとご自身ではポケット内の細菌を取ることができず、歯周病が進行しやすくなります。
歯周ポケットの出血出血があると歯周病が進行形であることを示します。
治療はこの出血を止めることを目標にしていきます。
歯の揺れ歯の周りの骨が溶けてくると歯が揺れてきます。
歯周病の治療によって歯の揺れを止めるようにしていきます。

2.歯ぐきの腫れを確認するために口腔内を撮影

口腔内の写真を撮って歯ぐきの腫れの状態を確認していきます。
治療後や定期的に写真を撮ることによって、治っている状態や変化をみていきます。

3.歯槽骨の吸収状態を確認するためのレントゲン撮影

歯を支えている骨の高さは見た目では確認できないため、レントゲンを撮って骨の高さをみていきます。
歯周病は症状が出にくい病気のため、レントゲンを撮って初めて骨が溶けていることに気付くことも。
口腔の外側から撮る大きなレントゲン写真では細かい部分が診断しにくいので、小さなレントゲン写真を場所ごとに撮ります。

4.歯周病の状態の説明

歯周病検査によって歯周病治療を行います。
その後の状態によって歯科検診の間隔を決めていきます。

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